書く習慣がない人は一流にはなれない



今まで数千人を超えるビジネスマンと接して来て感じることがあります。それは文章を書ける人はおしなべて仕事が出来るという共通項です。一概に仕事ができるというのは何かと言えば、頭の中が綺麗に整理されていて、総論・各論の立て分けが出来、思考する習慣がある人とも言えます。
今回は文章を書くことの効果と、日常的に文章を書く習慣を如何につけるかについて言及したいと思います。
1.書く習慣は脳を活性化する。
昨今、ゲームの圧倒的普及により、活字離れが助長され、且つ手紙や日記など、文章を書く慣習は激減しました。書く習慣がなくても生活に支障を来たすことがないというのがその理由かも知れません。読むことと同じように書くことは間違いなく脳を活性化します。文字を書く(パソコンソフトで文字を打つ)という作業は脳をフル回転させます。事実関連とその優劣、状況描写、自分の考え、思い、人の意見等々を文法上の誤りなく綴る作業ですから、脳細胞を使わない訳がないのです。年老いた作家、脚本家やジャーナリスト、書くことを職業にしている人がボケた話しなど、私は一度として聞いたことはありません。
例えば、あなたが今、何かのテーマで文章を綴るとします。書き慣れていない人はペンが走りません。思い出してください。小中学校の時に作文の時間がありました。すらすら書ける人とそうでない人がはっきりと分かれたと思います。むしろ、苦手な人の方が多かったかと思います。それは日常的に書く習慣がないからに他なりません。では、どうしたら書く習慣をつけることが出来るのでしょうか?
2.書く習慣を身につけよう
書く習慣の代表例は「日記」です。私は職業柄書く機会も多く、また書くこと自体が大好きですし、常に何らかの文章を綴っていますが、未だに日記はつけていません。何回かはチャレンジしましたが何度も挫折し、結果として習慣にはなりませんでした。ですから、書く習慣がまったくない人には日記はお薦めしません。
では、書く作業をどのように習慣にするのか?
私は企業研修の「自己管理講習」の中で必ず「書く習慣付け」のコマを学習させます。
それは、
(1)「あなたが関心のあるテーマを10個挙げましょう」ということです。テーマは何でも構いません。例えば仕事上の問題点・恋愛の経過・子供の成長、友人のこと・趣味の世界・地域の行事・政治経済等々、まずはその人が今、関心を持っているテーマだけを書き出して貰うのです。これは飽くまでテーマのみですから比較的短時間に10個の羅列が終了します。
(2)「その中から一番書けそうな、1題についての内容を書きましょう」といって約10分で書いて貰います。時間内で書けない人は多い中でも、すらすらとペンを走らせる人もいます。そうして全員に書いてもらった文章を発表してもらいます。支離滅裂な人もいれば、つまらない内容の人、起承転結のない人、素朴ですが感動を与える人、様々な文章が挙がって来ます。ただ、皆さん、自分が一番関心を持っているテーマですから500字ほどは書き挙げてしまいます。つまり、関心のあることは文字に綴れるんだという事実をわかってもらうためです。テーマに添って書ける事実を感じてもらうわけです。
(3)「次回までに10個のテーマを文章にしてください」という宿題を出します。毎週一回の研修の場合は大変です。毎日2~3個のテーマを書くわけですから受講者は汗をかいたと察します。しかし、この作業を繰り返して行くと、次第に「テーマがあれば書けるという自信」が芽生えて行きます。最初は支離滅裂であっても文字を追いかけ、自分の考えを文字に託す練習をさせるのです。そうして行くうちに自身で読み返してみて、あきらかに助詞、動詞の使い方がおかしいとか、表現が単調だとかと、事実しか書かれていないな、自分の感情をもっと表現しようという添削が始まります。
(4)1冊の小さな無地のノートを渡し「このノートにあなたのテーマ書きを続けて下さい」と言います。研修が終わるとあとは自分自身をどう追いこんで行くかになるわけですが、その後、研修で書いただけで終わってしまう人も勿論いますが、研修を機に書く習慣をつけた人も多数いて、お手紙をいただくことも少なくありません。
3.書く習慣を身につけるための5ヶ条
では書くことを習慣にするために何をしなければならないかを5つの角度から述べて行きます。
1ヵ条:無地の小さなノートを持ち歩くこと
100円均一ショップにいくと小さな薄いノートが売っています。このノートで十分であり、大きな部厚い物を持ち歩く必要はありません。
2ヵ条:常に関心のあるテーマを書き留めること
テーマになりそうなことを常に意識しているかいないかで、テーマはいくらでも出て来ます。必ずしも仕事に限る必要はありませんので自由に、多岐に渡ったテーマを書いて下さい。時に恋愛や趣味の領域は自分にとって最も関心事であるわけですから、多くの題材が出るはずです。
3ヵ条:1人の空間(電車の中、喫茶店、ファミレス、仕事終了後のデスク)の時にノートを見つめること
では、それをいつ書くかが重要です。家に帰ってからとか、まとまった時間を見つけ出そうとしても難しい訳ですから、まずは1人になる空間時にノートを広げ、見つめてください。そして、電車の中でも営業の待ち時間の喫茶店でも、どこでも書けるようにしましょう。
4ヵ条:文章の出来、不出来、誤字脱字は一切無視して、ともかく書くこと
最初は支離滅裂な文章に嫌になることでしょうが、決して上手い文章を書こうとなどとは考えず、ただただ文字を連ねてください。書くことも回数が重なる毎に自然に上達して行きますから安心してください。そして後から読み返した時におかしいと思う箇所を修正すればいいのです。まずは分量を重ねてください。
5ヵ条:上手く書けたテーマを友人に読んで聞かせること
テーマ文が増えて行くと、不思議と貴重な財産のような愛情が湧いて来ます。その中からこれは上手く表現出来たなと感じたら、家族・友人・知人に読んで聞かせることも大事です。人に伝えようとすると、テーマ自体も内容も表現も意図的に工夫するようになるものです。
是非、実践してみてください。
ともあれテーマ文を書き続けて行くと、書くことが楽しくなって来ます。その段階に至るまでは週2編、隔日に1編というように自身でノルマを課し、書き続けてください。
4.書くことの副次的効果
書くことは脳の活性化に繋がると前出しましたが、最後に書くことの副次的効果について触れてみます。
(1)思っていること、感じていること、意見したいことを文章に落せるようになる。
話は上手いがいざ、文章にしてくれというとまったく書けない人もいます。それは書く習慣がないからなのですが、書くという作業は自身の頭で考えていたことを文字に託すことであり、慣れて来ると書きながら考え方がまとまってくるという効果も生まれます。
(2)総論、各論の立て分けが出来るようになる。
書き続けて行くことで、最も大事なポイント、次に、またその次にという段階的な論理がわかって来ます。また、大事なポイントをより相手にわかりやすく伝えるために、どのような表現を用いたらいいか、比喩が必要か、どんな形容詞を使うか、という的確な言葉選びが出来るようになります。つまり、あなたの頭脳回路が論理的思考になり、ひいては総論、各論の立て分けが出来るようになって行きます(カンパニータンク誌より抜粋)

今まで数千人を超えるビジネスマンと接して来て感じることがあります。それは文章を書ける人はおしなべて仕事が出来るという共通項です。一概に仕事ができるというのは何かと言えば、頭の中が綺麗に整理されていて、総論・各論の立て分けが出来、思考する習慣がある人とも言えます。今回は文章を書くことの効果と、日常的に文章を書く習慣を如何につけるかについて言及したいと思います。


1.書く習慣は脳を活性化する。

昨今、ゲームの圧倒的普及により、活字離れが助長され、且つ手紙や日記など、文章を書く慣習は激減しました。書く習慣がなくても生活に支障を来たすことがないというのがその理由かも知れません。読むことと同じように書くことは間違いなく脳を活性化します。文字を書く(パソコンソフトで文字を打つ)という作業は脳をフル回転させます。事実関連とその優劣、状況描写、自分の考え、思い、人の意見等々を文法上の誤りなく綴る作業ですから、脳細胞を使わない訳がないのです。年老いた作家、脚本家やジャーナリスト、書くことを職業にしている人がボケた話しなど、私は一度として聞いたことはありません。

例えば、あなたが今、何かのテーマで文章を綴るとします。書き慣れていない人はペンが走りません。思い出してください。小中学校の時に作文の時間がありました。すらすら書ける人とそうでない人がはっきりと分かれたと思います。むしろ、苦手な人の方が多かったかと思います。それは日常的に書く習慣がないからに他なりません。では、どうしたら書く習慣をつけることが出来るのでしょうか?


2.書く習慣を如何に身につけるか?

書く習慣の代表例は「日記」です。私は職業柄書く機会も多く、また書くこと自体が大好きですし、常に何らかの文章を綴っていますが、未だに日記はつけていません。何回かはチャレンジしましたが何度も挫折し、結果として習慣にはなりませんでした。ですから、書く習慣がまったくない人には日記はお薦めしません。

では、書く作業をどのように習慣にするのか?

私は企業研修の「自己管理講習」の中で必ず「書く習慣付け」のコマを学習させます。

それは、

(1)「あなたが関心のあるテーマを10個挙げましょう」ということです。テーマは何でも構いません。例えば仕事上の問題点・恋愛の経過・子供の成長、友人のこと・趣味の世界・地域の行事・政治経済等々、まずはその人が今、関心を持っているテーマだけを書き出して貰うのです。これは飽くまでテーマのみですから比較的短時間に10個の羅列が終了します。

(2)「その中から一番書けそうな、1題についての内容を書きましょう」といって約10分で書いて貰います。時間内で書けない人は多い中でも、すらすらとペンを走らせる人もいます。そうして全員に書いてもらった文章を発表してもらいます。支離滅裂な人もいれば、つまらない内容の人、起承転結のない人、素朴ですが感動を与える人、様々な文章が挙がって来ます。ただ、皆さん、自分が一番関心を持っているテーマですから500字ほどは書き挙げてしまいます。つまり、関心のあることは文字に綴れるんだという事実をわかってもらうためです。テーマに添って書ける事実を感じてもらうわけです。

(3)「次回までに10個のテーマを文章にしてください」という宿題を出します。毎週一回の研修の場合は大変です。毎日2~3個のテーマを書くわけですから受講者は汗をかいたと察します。しかし、この作業を繰り返して行くと、次第に「テーマがあれば書けるという自信」が芽生えて行きます。最初は支離滅裂であっても文字を追いかけ、自分の考えを文字に託す練習をさせるのです。そうして行くうちに自身で読み返してみて、あきらかに助詞、動詞の使い方がおかしいとか、表現が単調だとかと、事実しか書かれていないな、自分の感情をもっと表現しようという添削が始まります。

(4)1冊の小さな無地のノートを渡し「このノートにあなたのテーマ書きを続けて下さい」と言います。研修が終わるとあとは自分自身をどう追いこんで行くかになるわけですが、その後、研修で書いただけで終わってしまう人も勿論いますが、研修を機に書く習慣をつけた人も多数いて、お手紙をいただくことも少なくありません。


3.書く習慣を身につけるための5ヶ条

では書くことを習慣にするために何をしなければならないかを5つの角度から述べて行きます。

1ヵ条:無地の小さなノートを持ち歩くこと

100円均一ショップにいくと小さな薄いノートが売っています。このノートで十分であり、大きな部厚い物を持ち歩く必要はありません。

2ヵ条:常に関心のあるテーマを書き留めること

テーマになりそうなことを常に意識しているかいないかで、テーマはいくらでも出て来ます。必ずしも仕事に限る必要はありませんので自由に、多岐に渡ったテーマを書いて下さい。時に恋愛や趣味の領域は自分にとって最も関心事であるわけですから、多くの題材が出るはずです。

3ヵ条:1人の空間(電車の中、喫茶店、ファミレス、仕事終了後のデスク)の時にノートを見つめること

では、それをいつ書くかが重要です。家に帰ってからとか、まとまった時間を見つけ出そうとしても難しい訳ですから、まずは1人になる空間時にノートを広げ、見つめてください。そして、電車の中でも営業の待ち時間の喫茶店でも、どこでも書けるようにしましょう。

4ヵ条:文章の出来、不出来、誤字脱字は一切無視して、ともかく書くこと

最初は支離滅裂な文章に嫌になることでしょうが、決して上手い文章を書こうとなどとは考えず、ただただ文字を連ねてください。書くことも回数が重なる毎に自然に上達して行きますから安心してください。そして後から読み返した時におかしいと思う箇所を修正すればいいのです。まずは分量を重ねてください。

5ヵ条:上手く書けたテーマを友人に読んで聞かせること

テーマ文が増えて行くと、不思議と貴重な財産のような愛情が湧いて来ます。その中からこれは上手く表現出来たなと感じたら、家族・友人・知人に読んで聞かせることも大事です。人に伝えようとすると、テーマ自体も内容も表現も意図的に工夫するようになるものです。是非、実践してみてください。ともあれテーマ文を書き続けて行くと、書くことが楽しくなって来ます。その段階に至るまでは週2編、隔日に1編というように自身でノルマを課し、書き続けてください。


4.書くことの副次的効果

書くことは脳の活性化に繋がると前出しましたが、最後に書くことの副次的効果について触れてみます。

(1)思っていること、感じていること、意見したいことを文章に落せるようになる。

話は上手いがいざ、文章にしてくれというとまったく書けない人もいます。それは書く習慣がないからなのですが、書くという作業は自身の頭で考えていたことを文字に託すことであり、慣れて来ると書きながら考え方がまとまってくるという効果も生まれます。

(2)総論、各論の立て分けが出来るようになる。

書き続けて行くことで、最も大事なポイント、次に、またその次にという段階的な論理がわかって来ます。また、大事なポイントをより相手にわかりやすく伝えるために、どのような表現を用いたらいいか、比喩が必要か、どんな形容詞を使うか、という的確な言葉選びが出来るようになります。つまり、あなたの頭脳回路が論理的思考になり、ひいては総論、各論の立て分けが出来るようになって行きます(カンパニータンク誌より抜粋)



この記事のコメント一覧

  1. 母士真早希 より:

     初めまして

    私は、株式会社Usefulの母士と申します。

    弊社は筆跡心理学の観点から、「書く」という行為は行動の一部で、実は「脳」が書いている。

    ヨーロッパでは140年以上の歴史がある学問。その筆跡から、行動、性格傾向、癖、ポテンシャルまで引き伸ばせます。

    貴社の「書く習慣がない人は一流になれない」に目が止まり、「脳の活性化」等も弊社が提唱している事ですので・・・
    貴社と何だかの形で、ご縁を頂けましたら幸いと存じ、ご連絡を差し上げました次第です。

    ご多用とは存じますが、ご担当者の方に、お会い出来まこと、ご検討の程お願い申し上げます。

    母士(もじ)070-5363-8772

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